聞こえについて

耳に聞こえが伝わる仕組みって?

私たちの聞こえとは・・・

私たちの聞こえ、すなわち聴覚とは寝ている間であっても機能している、感覚機能のひとつです。

聞こえはとても大切です

聞くことを通じて、常に私たちは極めて重要な情報を受け取っています、私たちが抱く感情、呼び起こされる記憶・・・これらもまた聞こえと大きく結びついています、したがって聞こえはとても重要です。

仕事の場面で求められる聞こえとは:

  • 商談やチーム会議などでのスムーズなコミュニケーション
  • にぎやかなオフィスで、交わされる会話についていくこと
  • お客様や取引先からの電話での問い合わせなどに答えること

安全のために必要な聞こえとは:

  • 交通の激しい往来を歩くときにきちんと安全がたもてること
  • 道路を渡る際にサイレンやクラクションなどの警告が聞こえること
  • 聞こえから周囲の状況が把握でき、助けなどが呼べること

学校などの場面で求められる聞こえとは:

  • 聞くことへの費やす努力は最小限に抑え
  • 先生の声に集中したり、コミュニケーションをはかれること
  • (教わった内容などを)正しく覚えられること

社会生活や豊かな日常に必要な聞こえとは:

  • 友人たちとのおしゃべり 
  • レストランなどでの会話に参加できること
  • 孫や子供たちとのおしゃべり
  • 電話での会話
  • 家族や友人たちと一緒にテレビを見られること

さらに聞き逃せない聞こえがあります。音楽、子供たちの笑い声、思いやりのひとこと、家族やとても親しい人と交わすささやき声。また鳥の鳴き声、枝葉を揺らす風のざわめき、秋の虫の声、寄せては返す波の音、たき火やキャンプファイヤのはぜる音・・・自然の奏でる音も大切な要素です。

私たちはどのように聞いているのでしょうか?

私たちは、次のような理由から、左右両方の耳を使い音を捉え、そして脳で音を聞いています。

健康な聞こえ

健聴の場合、聴覚システムは低音(コントラバスや車の音など)と高音(バイオリンや鳥のさえずりなど)との双方を聞くことができます。専門用語を使うと、低音側は20ヘルツから高音では20,000ヘルツの可聴範囲があることを指します。さらに非常に静かな音(蚊の飛ぶ音)から非常にうるさい音(ジェットエンジン)までを聞くことができます。これは音量でいえば0デシベルから120デシベルまでを示します。

ことばの理解

脳は、ことばの理解を得意としており、カフェでのおしゃべり、電話に出る、講義室など環境が変わってもさまざまな局面へ対処できます。脳は聞きたいことばや音に集中しながら、興味のない音や周囲の騒音は無視できます。オーケストラが奏でる交響曲のなかから特定の楽器の音(例えばチェロ)だけに耳を傾けることができるのは、脳のこの機能があるからです。騒音のある環境でも親しい人たちとの会話に参加できるのも同じ理由です。

聴覚による空間認知

私たちの脳は、それがどの角度からであっても、頭の周囲360度の聞こえを聞くことができます。脳は、先方と後方、上と下と音の方位を聞き分けることができます。これによって音がどの方向から来るのか、部屋の大きさがどのくらいなのか、またその場の妨げになるものがあるかなどを判断することができるのです。

耳の構造とその働き

耳はとても小さくて、そして繊細で複雑な構造と機能をもった器官です。
わたしたちが耳と呼ぶ器官は、大きく外耳、中耳、内耳に分けられますが、そのそれぞれが異なる働きをして、音声を脳に信号として届けるのです。

聴覚_聞こえが伝わる仕組みって

外耳

外耳(耳介)は頭の側面にあって、音(空気やモノの振動を鼓膜に集める役割をしています。外耳に集められた音は、鼓膜を振動させて中耳に伝えられます。)

中耳

中耳とは鼓膜の奥の部分です。中耳には、耳小骨(つち骨、きぬた骨、あぶみ骨)という3つの小さな骨があり、外耳から入ってきた、音を増幅して効率良く音を内耳につたえます。

内耳

実際に音を感じるセンサーは、内耳にあり、医学用語で蝸牛(かぎゅう)と呼ばれるかたつむりに似た器官です。蝸牛では、伝えられた音量や音質を分析し、その情報を電気エネルギーに変えて聴神経へ伝えます。

音の信号は内耳で電気エネルギーに変えられた後、聴神経と呼ばれる神経をとおって脳に伝わります。その結果「聞こえ」として認識できるのです。

脳は休むことなく働き続けています

多くの人々が騒がしいレストランといった騒音のある場所で会話についていくのは難しいと感じています。その理由は、人の声はは非常にさまざまに異なる音から構成されていて、これらが重なって、急流のように耳に届くからです。脳は絶えずこれらの会話を捉え、集中し会話の内容を理解します。

混雑したレストランなどうるさい環境で会話についていくことにストレスを感じるのはこのような理由からです。聴力に何の問題がなかったとしても、うるさい環境での聞き取りは時に困難です。通常私たちの脳は、認知機能の働きを通じ聞きたい音を選び出すことができます。すなわち、周囲の音環境を把握し、聞きたい情報を選びついていくことができます。しかしながら騒音などによって、耳に届く音が小さかったり、はっきりせず不明瞭だと、音の意味を捉えるためにいつもより激しく脳を働かせなければなりません。