みんなの聞こえ
エリクスホルム研究センター、2017年に展開される先端研究の一端をご紹介
2017/01/26
聞こえ

2017年に行われる先端研究情報の一端を皆様へ・・・

シニアディレクター ウヴェ=ヘルマン

エリクスホルム研究センターでは、2017年はどのような実験や研究が行われるのでしょうか?このコンテンツをチェックいただいている皆様にとっても新たな一年にはたくさんの冒険があるかもしれません、エリクスホルム研究センターにおいてもそれは同じです。

エリクスホルム研究センター シニアディレクター ウヴェ=ヘルマン(Uwe Herman)より、今年エリクスホルム研究センターではどのようなことが期待されるのか、ここでは二つの研究テーマについてその一端をご紹介します。

「本年はエリクスホルム研究センターにとってさまざまなイベントが充実した1年となりそうです、そして新たなニュースを世界に向けて共有させていただくことにスリルを感じています」とヘルマンは述べています。

認知聴覚科学チームとCOCOHAプロジェクト

~脳波(EEG)信号を利用して直感的に補聴器をコントロールできる可能性について~

エリクスホルム研究センターの「認知聴覚科学」チームは、ヨーロッパのパートナーとともにCOCOHAプロジェクトに密接に関わっています。基本的な製品機構や先進のデータプロセッシングの分野で進化を見て取ることができそうです。特に外耳道における脳波(EEG)信号を利用して直感的に補聴器をコントロールできる可能性を見るために、デモンストレーション機を高いレベルへと進めていきます。

COCOHAプロジェクトは、欧州全体規模で実施されている、最大規模の研究及び革新的開発を促進するためのフレームワークプログラムであるHorizon2020の支援を受けた研究プロジェクトの一つであり、補聴器ユーザーの満たされていない聞こえのニーズに応える為のプロジェクトです。最先端そして未来の技術を利用して、補聴器ユーザーが聞こえに対処していくことを目指しています、特に脳からの信号に基づく対処方法をどのように組み込むかについての研究を進めています。

先端アルゴリズム技術:ディープニューラルネットワークを用いた研究

~カクテルパーティ効果の解明への可能性へもつながる技術~

「先端アルゴリズム」の分野では、フィンランドのTmpere Universityとの協力によって、複数の話者が話す声の中からどのように人は相手の声を識別するのかについても研究しています。この研究では、人間の脳機能の生物学的な特性からヒントを得、コンピューターを用いたシミュレーションを行うニューラルネットワークの進化形であるディープニューラルネットワークのアルゴリズムを用いています。

人はカクテルパーティのような大勢の人が集い思い思いの会話を交わす聞き取りの難しい環境の中でも、自分の名前を呼ばれれば自然に反応することができ、また興味のある会話に耳を傾けたり、また特定の一人の会話を周囲の雑音から聞き分けたりすることができます。人間の持つ聞き取りの能力は「カクテルパーティ効果」(選択的注意の切り替え)と呼ばれますが、難聴のある人々の場合には、音と音の違いを区別する力が低下していることが多く、背景騒音の中から、聞きたい音を聞き出す力の低下が見られ、カクテルパーティ効果が得られないことが少なくありません。一方でその理由の解明については、現在もなお研究者や専門家たちによる研究が続いています。

将来的に先端アルゴリズムを用いた技術は、難聴者にとってのカクテルパーティ効果の問題への対処につながる可能性を秘めているかもしれません。

エリクスホルム研究センターについて

「あくびをすると耳や外耳道の形はどのように変化するか」「補聴器を装用すると自分自身の声はどうなるのか」・・・聞こえに悩む方々が、音や会話をどのようにとらえているのかを細かく分析し、解析を行うことがより自然な聞こえを実現するためには不可欠です。

エリクスホルム研究センターは、このようなオーディオロジーの研究を、物理学、音響学、生理学、聴能学や工学に至る幅広い分野の研究者を招聘し行うとともに、世界各国の大学機関や民間企業の研究者との国際的協力など先端的な研究を積極的に行う世界最大級の音響心理学の研究センターです。

1977年にデンマークに設立されたエリクスホルム研究センターの神髄は新たな補聴器技術を生み出すことではなく、補聴器ユーザー一人ひとりと協力しあうことにより、実際の日常環境におけるユーザーの期待、日常生活での社会的交流についての理解にあります。同センターでの研究結果をもとに、オーティコンは、より良い聞こえの実現のみならず、聞こえに悩む人々がその方らしい毎日を送っていただくことを目的とした解決策を生み出しています。

【本件に関するお問い合わせ】

■ オーティコン補聴器マーケティング部(渋谷、山口)
■ TEL 044-543-0615 
■ FAX 044-543-0616 
■ E-mail info@oticon.co.jp

本記事はEriksholm Research Centreによって記載された記事を、一般的な情報提供を目的として意訳、加筆再編成したものです。記事内で行われる実験手法は、弊社が本社を置くデンマークでの基準をもとにしており、同一の名称であっても日本国内での基準と異なる場合があります。本記事のコピーライトは Eriksholm Research Centre並びにOticon に帰属します。本記事内に掲載された名称は、それぞれ各社・各研究機関の商標または登録商標です。