Bluetooth™(ブルートゥース)搭載の補聴器はどのように機能しているのでしょうか?

05/08/20

Bluetoothワイヤレス通信技術

Bluetoothによるワイヤレス通信技術は、近くにある電子機器同士をつなぐ近距離無線通信方式として1999年に最初の規格となるBluetooth 1.0が登場しました。Bluetoothの技術によって、私たちが日常生活で使用しているスマートフォンやタブレット、デジタル音楽プレイヤーなどさまざまな電子機器が互いに通信を行って、ワイヤレスでデータを転送できるようになっています。

Bluetooth技術で送られるデータには、音声はもちろん、接続先の機器へ実行処理命令、データファイルなどさまざまなものが含まれます。Bluetoothを搭載したデジタル機器として、ヘッドセット、ゲームのコントローラー、そしてもちろん携帯電話などをご存じだと思います。さらに医療や健康などの分野での注目の高まりとともに、補聴器においてもBluetoothは、重要な搭載機能のひとつとなっています。

Bluetoothにおける2つの標準
~クラシックBluetooth と Bluetooth低エネルギーとは?~

技術進歩と合わせてBluetoothの規格も更新され、2009年にはこれまでのBluetoothより更に進化したBluetooth Low Energy(ブルートゥース低エネルギー)が登場しました。従来のBluetoothとは変更になった点も多く、それぞれの間に互換性もないため、従来のBluetooth、クラシックBluetooth (Classic Bluetooth:クラシックブルートゥース)と呼ばれ区別されています。オーティコンの補聴器では、Bluetooth 低エネルギーを標準として採用しています。

クラシックBluetooth技術は、元々ワイヤレスヘッドセット用に設計されましたが、新たなBluetooth 低エネルギー技術では、クラシックBluetoothと比較して消費電力がはるかに少ないという大きなメリットがあります。(補聴器で言えば、クラシックBluetoothを搭載した製品に比較して電池寿命がより長くなります。)多くのデジタル機器においてBluetooth低エネルギーがこれからの標準として採用されているのもその理由からです。

Bluetooth 低エネルギー技術は、iPhone®などのアップル社のモバイル製品ではすでに採用されています。 オーティコンの補聴器では、左右の補聴器への同時接続を可能にするため、Bluetooth低エネルギー技術を使用しています。したがってiPhoneなどアップル社の製品からはオーティコンの補聴器に、電話通話、音楽またその他の音声を直接ステレオ音声でストリーミングすることが可能です。

一方、クラシックBluetooth技術は、ほとんどのAndroid搭載のスマートフォンやタブレットで現在も使用されています。クラシックBluetoothはより多くの電力を消費するため、ほとんどの補聴器とは互換性を持っていません。つまりAndroidスマートフォンから補聴器への直接の音声ストリーミングは通常不可能です。

しかしながらGoogle社は、Androidにおいても2019年末にBluetooth対応の補聴器をサポートしてスマートフォンから補聴器へ音声ストリーミングを可能にするASHA(Audio Streaming for Hearing Aids)規格をリリースしました。これは現在のところ、ごく限られたスマートフォンでしか機能しませんが、まもなくAndroidスマートフォンのユーザーがiPhoneユーザーと同様に、スマートフォンから補聴器への直接声を届けるストリーミングオプションを楽しめるようになることを意味しています。

オーティコンコネクトクリップが、ストリーミング体験を高めます

ではAndroidスマートフォンでは補聴器に音声を届けるにはどうすべきでしょうか?ここで、オーティコンのワイヤレスアクセサリ製品「コネクトクリップ」が役立ちます。 コネクトクリップは、スマートフォン(AndroidまたiPhoneにも使用できます)とオーティコンの補聴器にワイヤレスで接続する中継器となるアクセサリー製品です。デュアルストリーミング(双方向音声通信)を提供します。つまり、音声をスマートフォンに届けることで、ハンズフリー通話を楽しむことができます。

また、コネクトクリップは、騒がしい環境や、相手との間に距離がある中で、相手の声を聞き取る必要がある場合にも役立ちます。コネクトクリップを話す相手が襟元などに付けることで、小さなリモートマイクとして機能します。話者の声は補聴器に直接届きます。

オーティコンのコネクトクリップの詳細についてはこちらから。またアクセサリー製品との組み合わせでテレビの音声や電話の声を補聴器に直接届けることも可能です。アクセサリー製品に関するカタログもダウンロードいただけます。

【本件に関するお問い合わせ】
■ オーティコン補聴器 (プロダクトマネジメント:渋谷、矢崎)
■ TEL 044-543-0615
■ FAX 044-543-0616
■ E-mail info@oticon.co.jp

 

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本記事はOticon A/S Editorial Teamによって2020年5月に編集公開された記事を、一般的な情報提供を目的として意訳、また日本国内の事情に沿うように加筆再編成したものです。本記事のコピーライトは OticonA/S、Demant Japan K.Kに帰属します。本記事内に掲載された名称は、それぞれ各社の商標または登録商標です。また、出典や参照元の情報に関する著作権は、OticonA/SまたはDemant JapanK.Kが指定する執筆者または提供者に帰属します。