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Life-changing technology 難聴の方の暮らしが変わる。それが私たちの目標です。

 私どもは長年「People First」を企業理念として補聴器の製造・研究開発に取り組んで参りました。People とは聞こえに悩む方であり、難聴によりお一人ひとりの生活にどのような支障や困り事があるかを考え続けてきました。
聞こえの悩みはきわめて個人的なものです。家族や友人の会話から取り残され孤独な思いをしたり、優れた能力があるにもかかわらず難聴が仕事上のハンディキャップになったり、重度難聴の方では発話さえ困難になります。一見、他人には気づかれない障害ですので、それだけにご本人には辛いものです。

木下聡
木下聡 2009 年オーティコン株式会社(現 Audmet 株式会社)入社。
2011年より現職。趣味はランニング。
週末は15Km ほど走ってリフレッシュする。

私たちは聞こえに悩む方の日常生活に起こるさまざまな障害を取り除き、難聴による制限のない世界の実現を目指しています。これまで培ってきた聞こえに悩む人たちを第一に考える姿勢は変わりませんが、本年からその意志をさらに進化させ「life-changing technology」を企業理念として掲げることとしました。聞こえに悩む皆さまの日常生活の支障や困り事が大幅に軽減され、毎日の暮らし、ひいては生き方が変わる体験をご提供する――それはご本人のみならず、周りにいる大切な方々の幸せにもつながると考えます。
そのために私たちは聞こえの問題や聴力と脳のメカニズムをより一層深く理解し、常に先進的な技術を搭載した製品を提供して参ります。私たち社員の一人ひとりが先入観にとらわれず、自分たちの限界を自分で決めず、これまで以上にお客さまの語りに耳を傾け、広い視野と探求心を持って仕事に取り組んでいく所存です。お客さまの生のお声は、多くの示唆や新たな気づきが得られる、貴重なヒントの宝庫です。どうか、お電話やインターネットなどを通じて、私たちに率直なお声をお寄せください。

 

自分から動き、 新しいことにもチャレンジしたい。 パソコンで英会話を学んでいます。

 夕方、愛犬の散歩を終えて帰宅すると、ドアの中から孫たちの元気な声が聞こえます。
「よしよし、今日も来ているな」
小学校、保育園に通う2 人の孫たちが、共働きの両親のお迎えを我が家で待つのです。

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長年保険会社に勤務していた齋藤さん。退職後の現在は、朝夕の犬の散歩と夫婦二人分の洗濯が日課に。

笑い声が耳に快く響き、私の顔はついほころんでしまいます。夕食までのひとときを学校や保育園のできごとを聞いたり、トランプで遊んだりしながら過ごす。だん だんと日が落ちて、空の色が刻々と変わりゆくこの時間が私にとっていちばん心安らぐ時間です。
補聴器を使うようになったのは、一昨年の秋でした。家族に呼ばれても気づかなかったり、食事中も家族が何を話しているのか聞き取れなかったりして、会話が楽しめなくなっていました。本来私は人に会い、話をすることが好きな性格なのですが、いつの間にか“ 寡黙な父”になっていました。一緒にいても、会話に加わろうとしない私を、妻や娘夫妻は心配していたようです。
低下していく聞こえを補聴器できちんとケアするようになってからは、再び家族との会話もスムーズになり、食事が楽しくなりました。“寡黙な父”卒業です。
孫たちの話に耳を傾けていると、育ち盛りの彼らが柔軟な頭でどんどん新しい体験を重ね、知識を吸収していく速さに驚かされます。一方、今年74 歳の私自身はと言えば、仕事が一段落して以来自宅で静かに過ごす時間が増え、新しいことに取り組むのが面倒になっていました。
自分から動かなければ、という思いが芽生えた私は、この春からインターネットで英会話のレッスンを始めました。学生時代、ESS(英語研究会)に参加していたので、英語の勉強は苦になりません。しかし、もう一度初歩から学ぼうと考えたのには理由があります。
東京2020 オリンピック・パラリンピックのボランティアに応募し、新国立競技場での案内係に選ばれたのです。
残念ながら今年は延期されることになりましたが、実現の折には、全国から集まる若いボランティア仲間との出会いも楽しみですし、何より世界各地から来られる観客の皆さんと言葉を交わすことが楽しみ。自然に英会話の勉強にも力が入ります。(2020 年3 月取材)

 

製造部門の橋渡し役として、 お客さまのご要望に応えたい。

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 私は補聴器製造部門の環境整備を担当する、技術管理チームに所属しています。実は私自身難聴で、補聴器ユーザーです。だからこそ補聴器製造に携わりたいと思い、1 年前に入社しました。オーティコンを選んだのは、基礎研究に裏付けられた技術力に魅かれたから。実際に自分で装用してみて、単に音を増幅させるだけではない、音の方向や距離感がわかる技術力を肌で感じています。補聴器はお客さまの耳の形に合わせて熟練した人の手で精巧に仕上げる必要があります。そのため、現場担当者の声も聞きながら作業がスムーズにできるように作業の流れや分担、製造設備や機器などを調整するのが私の仕事。お客さまのご要望にも お応えし、すぐにお応えできない場合は、社内のさま ざまな部署と連携して解決を目指します。時間をかけ努力した仕事でお客さまから「選んで良かった」というお声をいただくのは嬉しく、仕事への活力になっています。これからも社内の橋渡し役として、常にお客さまの存在を意識しながら自分の役割を果たしていきたいと思います。

 

川柳コーナー 一聴来福

 

編集後記

オーティコンは、創業者のハンス・デマントが、難聴の妻の人生をより良いものに変えたい、という想いから生まれた会社です。116 年たった今も、その想いはいまだにオーティコンの根底に流れており、オーティコンの企業風土、社員一人一人の働き方に響いています。本ウェブマガジンは、オーティコンの企業理念が「Life-changing Technology」となったことをきっかけに、改めてオーティコンのことを知って頂きたいという気持ちから発行されました。ここで集められた様々な言葉に触れることで、オーティコンのことを少しでも身近に感じて頂ければ幸いです。
( ソリューションマーケティング部長・山地隆之)