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難聴の子どもの言語発達には補聴器の早期装用が効果的

15/12/17

Healthy Hearing:Hearing aids help language development in kids with hearing loss

※本記事は、2014年12月15日掲載した記事を再編集したものです。

米国Healthy Hearing(TM) 2014年6月13日掲載からの翻訳転載

子どもたちが、音を聞いて、声を聞いて、そして言語能力を発達指させていく過程には、聴覚器官は非常に大きな役割を果たしています。米国Healthy Hearingから届いた記事では、「聞くこと」と言語発達のかかわりについても説明しています。

難聴のあるなしに関わらず無限の可能性に満ちた子どもたちの健やかな発達に際して聴覚ケアにはさまざまな角度から貢献できることがあります。

原題:Hearing aids help language development in kids with hearing loss

執筆者:Debbie Clason、Hearlthy Hearingスタッフライター

難聴の子どもの言語発達には補聴器の早期装用が効果的

難聴に対する治療は早ければ早いほど良い、聴覚ケアの専門家の間では以前から知られていることが、アイオワ大学の研究によって確認されました。

彼らの調査結果は、補聴器の装用が難聴の子どもの言語習得と話し言葉の発達に効果的であると示唆しています。調査は180人の3歳と5歳の子どもたちを対象に行われ、そのうちの4名が補聴器を装用していました。子どもたちはUniversal Newborn Screening(全米の新生児スクリーニング)によって全米6つの州の医療機関からリファーを受けた子どもたちでした。

そのうち補聴器をつけていた全ての子どもたちの方が、装用していない子どもたちよりも言語発達においてよい結果を出しました。さらに、補聴器を装用している時間に比例して、彼らの言語発達が進むということも明らかになりました。

なぜ聞くことが言語発達にとって重要か

よい聞こえの能力を持つということは、私たちのコミュニケーションに影響を与えるだけでなく、語彙、文章構成力、学業における成功、社会的生活、そして職業選択にも多大な影響を及ぼします。American Speech-Language-Hearing Association(ASHA:米国言語聴覚学会)によれば、難聴は子どもに以下の4つの点で影響を与える可能性があります。

  • 言語発達の遅れ
  • 言語能力の不足による成績不振
  • コミュニケーションに対する不安からの社会的な孤独、自己評価の低下
  • 職業選択における影響

難聴の子どもは、たとえば「~の前に」”Before”や「~の後に」”After”といった抽象的な概念や、一つの単語で複数の意味がある言葉を理解しにくいことがあります。

また“s” 、“sh”、”f”、”t”、”k”といった音が聞き取りづらいため、これらの音が入った単語を文章にして表現することに難しさを感じることがあります。

健聴児と難聴児の差は年齢があがるにつれて広がっていきますが、難聴児でも適切な診断と処置を受けることで健聴児に追いつくことが可能です。

難聴児はいつから検査を受けるべきか

The Joint Committee on Infant Hearing(2007)の提言によれば、全ての乳児は生後1ヶ月までに新生児スクリーニングを受け、検査をパスしなかった場合は生後3ヶ月で追加検査を行い、難聴と診断された場合には生後6ヶ月までに処置を受けるべきとされています。

米国で全ての子どもが生後まもなくスクリーニング検査を受ける理由の一つがこのためです。先天性の心臓疾患や難聴などの傷害がしばしば発見されずに見過ごされてしまうのは、それらの障害が目で見えないためです。全米各地の州が、それぞれのやりかたでスクリーニング検査を行っていますが、The Center of Disease Control (CDC)が薦めているのは、病院で生まれた子どもは退院までに、病院以外で生まれた場合は、生後数日のうちにスクリーニングを受けるべきとしています。

自分の子どもが難聴だと思ったら

National Institute on Deafness and Other Communication Disorders (NIDCD)によれば言語能力獲得のためには3歳までが非常に重要な時期になります。この期間に脳の言語発達に関する部分が成長し、言語を吸収する上で最適なタイミングとなるからです。専門家も乳幼児は音と言葉に満ちた豊かな音環境に置かれるべきだと言っています。

生後3ヶ月までに、子どもは大きな音には驚き、知っている音を聞くと落ち着くようになります。生後3ヶ月から6ヶ月のうちには音の出所を目で追うようになり、音の出るおもちゃや音楽に反応したり、笑ったり、ブーブーといったことばを言ったりするようになります。赤ん坊の聞こえとコミュニケーションについてのチェックリストはこちらで参照できます。

http://www.nidcd.nih.gov/health/hearing/pages/silence.aspx (英語)

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本記事は米国Healthy Hearingにて掲載された記事を、一般的名な情報提供を目的として意訳したものです。本文中の括弧書きはオーティコン日本における補足加筆となります。本記事のコピーライトは healthyhearing.comに帰属します。本記事内に掲載された名称は、それぞれ各社の商標または登録商標です。また、出典や参照元の情報に関する著作権は、healthy hearingが指定する執筆者または提供者に帰属します。