聞こえの問題は人生のあらゆる局面に影響を与え、そして聞こえのケアがもたらすより良い聞こえは、生活を一層充実したものへと変えていきます

02/03/20

本年の3月3日の「世界耳の日」に際し、世界保健機関(WHO)は、時期を逃さずそして適切に難聴へ対処することで、聞こえにとらわれずその人が本来持つ力を最大限に発揮できることを強く唱えています。オーティコンは、補聴器ユーザーの方々が難聴に制限されることなく過ごせるように、先進的な研究と技術開発に専念します。

聞こえは、人生のあらゆる局面に大きな影響を与えます。難聴の子どもたちは学習面で同級生に追いついていく難しさを感じ、社会人では職場での聞こえの問題などに直面します。難聴者は誰もが社会との関わりに苦慮しており、特に騒音の多い場所やたくさんの人が一度に話す場面は、脳への過度な負担となり人との距離をおきがちになります。引きこもりがちになることは孤独や抑うつといった問題を生み、また健やかに過ごしていくために極めて重要な脳への刺激も不足する可能性があります。さまざまな研究が他人との社会的な関わりが減少することと、認知症のリスクや認知機能低下の加速との関連を示唆しています※1。WHO(世界保健機関)が提唱する、3月3日の「世界耳の日」に際し、オーティコンはWHOに呼応し「難聴が、楽しくそして充実した生活から遠ざける足かせになってはならない」とするメッセージを発信します。

難聴への対処は生活の質(QOL)の改善をもたらす

お伝えすべき良いお知らせとして、補聴器の装用を含む、難聴への効果的な対処は、プラスの影響を生み、生活の質(QOL)の改善をもたらすことが明示されています。英国発の広範な科学レポートである「Hearing Loss – Numbers and Costs (難聴- 数字と費用)※2」では、難聴に悩む人々に降りかかるマイナスの影響を取り除く、またはその影響を大幅に軽減するために、補聴器の装用を含む聞こえのサポートを受けることの重要性について詳しく説明しています。同レポートには、難聴の身体および精神的健康への影響、社会生活と人間関係への影響、およびワークライフにおける負の影響についての記載も含まれます。

脳から聞こえを考えるオーティコンのアプローチ

オーティコンは、脳から聴覚を考えた研究そして製品開発を行い、その成果はBrainHearing(ブレインヒアリング)テクノロジーとして補聴器に実装されます。オーティコンの先進の補聴器製品シリーズでは、特にそれまでは補聴器技術の常識とされてきた賑やかな環境で聞こえを絞って正面の人の声だけを聞く代わりに、360°の開かれた音の世界を実感できるようになりました。特にオーティコン オープンSのユーザーでは、複雑な聞こえの環境でも健康な聞こえの人々と同様に会話についていくことを可能にしています。オーティコンが実現した脳の聞く働きをサポートする補聴器によって、補聴器ユーザーは、騒がしいレストランや複数の話者が会話を交わす場面で、かつては難しいと感じた聞こえの問題に妨げられることなく日常をより活発で、豊かなものにしていただけます。 

難聴を持つ人々が聞こえの制限を感じることなく生活できるようオーティコンは、常に技術の限界を押し広げ、革新的でありつづけること、そして世界最高クラスの補聴器を開発するという信念を掲げ聴覚にかかる業界の慣習に挑んでいます。聞こえにおいて脳が果たす重要な役割についてのオーティコンの新たな切り口となる研究は、聴覚ケア業界におけるパラダイムシフトをもたらし、実際により良い聞こえをユーザーに届けるために、それまでのアプローチとは異なる視点からの補聴器機能を実現しています。

世界耳の日に際してお伝えしたいこと…

「オーティコンは、音の意味を脳がどのように理解しているのかについて研究を重ね、聴覚プロセスにおける精神的努力と認知的負荷の軽減に向けた最善の解決策について、また認知機能の低下を含む難聴に関連するリスクから脳を保護する方法を究明できるよう努めています。」とオーティコンデンマーク本社にてオーディオロジー主幹を務めるトーマス・ベーレンスは述べます。

BrainHearingのアプローチは、オーティコンを業界をリードする聴覚ヘルスケア企業たらしめる基盤そのものであり、弊社の補聴器がユーザーの日常の改善にどのように貢献できるかを示す豊富なエビデンスを揃えています。一人ひとりの聞こえにピッタリと会った良い補聴器があれば、聞こえの問題にとらわれず活動的により一層充実した生活を楽しめます。

近年、特に高齢化によって聴力低下の影響を受ける人々はかつてないほど増え続けている一方、多くの人々は補聴器といった聞こえへの対処を試みることなく、また聞こえづらさを抱えたまま生活を続けています。オーティコンは、WHOが3月3日の世界耳の日に行う、世界に向けた耳の病気や難聴の予防を啓発するキャンペーンに参加し、難聴が私たちの人生にどれだけ多くの影響を与えるのか、その理解を深められるよう支援し、この『世界耳の日』のメッセージができるだけ多くの人々に届き、聞こえへの適切な介入を行うことにを通じて、最終的に多くの人々の生活そして人生がより良いものへと変わっていくことを願っています。」とベーレンスは結んでいます。

3月3日は、聞こえを考えるきっかけとなる大切な一日です。

 

33日は、WHOが定める世界耳の日であるととともに、国内では難聴と言語障害をもつ人びとの悩みを少しでも解決したいという、社会福祉への願いから、日本耳鼻咽喉科学会の提案により、昭和31年に「耳の日」が制定されました※3。もしご自身やご家族が聞きづらさを感じていたら、いまの耳の健康や聞く力について知るために耳鼻科の専門医を受診ください。もし難聴があることが指摘された場合は、聞こえや補聴器についてお近くの補聴器販売店でのご相談が可能です。

参照文献、サイト

※125-Year Study”, The American Geriatrics Society Oct. 2015, OCTOBER 2015–VOL. 63, NO. 10.
※2“Hearing Loss – Numbers and Costs” by Professor Emerita Bridget Shield, Brunel University in London with the assistance of Professor Mark Atherton, Brunel University, London
※3 日本耳鼻咽喉科学会「耳の日」

【本件に関するお問い合わせ】

オーティコン補聴器:林田 (デジタルマーケティング)渋谷(プロダクトマーケティング)
TEL 044-543-0615/ FAX 044-543-0616/ E-mail info@oticon.co.jp